はてな
ウチの職場、もしかしてブラック?でも、判断基準が解らないし、どうしたら良いのかも解らない・・・。
このような疑問についてお答えします。
「Pharmacist Income」のユウです。薬剤師として薬業界に入って十数年が経ちました。
色々な薬局やドラッグストアで働いてきましたが、お陰様で人事担当をさせて頂いたり、管理薬剤師として店舗を回したりと色々経験させて頂きました。
この記事は、そんな私が働いたブラック職場の特徴を元に、それらの特徴と対応策をご紹介します。
ご自身の職場を思い浮かべながら読んで頂けるとより解りやすいです。
お話させて頂きますブラック職場のポイントに当てはまる数が多い程、ブラックと言って良いでしょう。
今の仕事を続けるか、それとも離脱するか。その判断をされる時、この記事が少しでも役に立てば幸いです。
この記事では、以下の事が解ります。
ポイント
ブラックな薬局やドラッグストアの特徴
ブラック職場だと判断した時、どうすれば良いか
ちなみに、私の場合、
メモ
大学の同窓生が薬局の上司。
↓
「お前は駄目だ!」の繰り返し(パワハラ)。
↓
社長と相談して、同窓生を追い出した。
という修羅場を経験しています。もし、社長とその上司が組んでいたら、私は確実に転職していました。
同窓生だったので、長い期間経った今でも「彼とはもっと良い関係が出来たのではないか?」と思う事もあります。
他にも、いきなり行ったことの無い薬局に行かされ、一人で「調剤しろ!」と言われて調剤したりと、長い期間働いてきた中で、ブラックな状況を数多く経験してきました。
私の経験を元に、薬局やドラッグストアの内部に居ないと解らない、ブラック職場の特徴をお話します。
ご自身の薬局やドラッグストアがブラック職場かどうか判断する材料としてご活用下さい。
それでは、よろしくお願いします。
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ブラックな薬局・ドラッグストアの特徴(概論)
最初に、ブラックな職場の特徴を列記していきます。当てはまる数が多ければ多い程、ブラックと言えます。以下の様になります。
ポイント
・法令遵守されていない
・残業が多い
・案件放置後、無茶な指示
・パワハラ、セクハラがある
・組織が「組」
・店舗差が大きい
・設備投資を怠っている
・人が少ない(すぐに辞めていく)
・激務
・給料が安い
・有休が取れない
これらの特徴に6つ以上当てはまったら、その職場がブラックである可能性が非常に高いと言えます。
次の見出しから、それぞれの特徴を一つずつ解説していきます。ご自身の職場の状況と照らし合わせながら、見ていって頂ければと思います。
ブラックな薬局・ドラッグストアの特徴(各論)
前の見出しで挙げたブラックな薬局・ドラッグストアの特徴について、それぞれ説明していきます。
法令遵守されていない
薬業界は、本当に法律での縛りが強いです。危ない医薬品を使いますので仕方ないのですが。
また、厚生労働省の通達で、法令が変わる事もよくあります。
最低限、薬局として守るべき法令がありますので、それらが守られているかを確認しましょう。
普通の薬局ではありえませんが、例えば、錠剤自動分包機の中に向精神薬が入っていたり、劇薬と普通薬が混ざって置いてあったりと、保管場所に不備がある等が解りやすい例です。
また、業務手順書が更新されていない、帳簿の記載に不備がある、等、細かい所を挙げればキリがありません。
そのような点が、職場に存在しないかどうか確かめておく事が大事です。もし見つけた場合は、店舗管理者に言って改善する事が重要です。
もし、何度言っても直らないようなら、異動願いや転職等の他の手を考える事も視野に入れましょう。
残業が多い
調剤業務は、思った以上に神経を使う仕事です。ドラッグストアも、ずっと立ちっぱなしですので、身体への疲労の蓄積が想像以上にあります。
それが一日二日なら良いのですが、それが毎日になると身体へのダメージの蓄積が進み、慢性的に疲労状態となります。
最初はドリンク剤で「ファイト一発!」と出来るのですが、それが次第に常飲するようになり、最終的には効果を感じない状態まで行きます。
月30時間残業がついたら継続して仕事を続けるのが難しいと感じます。特に調剤は危険な行為ですので、疲労が蓄積すると危ないです。
私も、過去に知らずのうちに体調が大変な事になってしまい、酷い目を見ました。その時に、「会社の事だけじゃなくて自分の事も考えるべき。」と改めて思いました。
残業はボディブローのように身体に効いてきますので、出来れば早めに手を打ちましょう。
ダメ元ですが、まずは上司に相談するのが良いです。残業時間は基本的に少ない方が良いですね。
案件放置後、無茶な指示
これは薬局長・店長レベルではなく、もう一つ上のマネージャークラスからの指示でありがちです。
薬局長・店長が、店舗や業務での問題点を上司に訴えても聞いてもらえず、期限ギリギリになって無理な指示が下りてくる所は、マネジメントが出来ていませんので、自転車操業になりがちです。
程度問題になりますが、この手の指示の仕方を何度も見かけた(経験した)場合、これから先の自分のキャリアを考え直した方が良いかもしれません。
パワハラ、セクハラがある
冒頭に書かせて頂いた通り、私も酷い経験をしました。今は、世間一般ではセクハラよりはパワハラの方がメインになっているような気がします。
パワハラは、加害者も被害者もそうと解らない場合があります(両者共に「教育的指導」と思い込んでいる事が多い)。
ですので、体調に異変を感じるまで放置される事が多いです。少しでも変と思ったら、パワハラをしている上司とは別の人間に話をしてみましょう。
まず、異動願いを出してみる、どうしようも無ければ転職等、進退を考えた方が良いでしょう。
組織が「組」
中規模以上のチェーン薬局・ドラッグストアの社長さんに多い印象ですが、無理に色々と役職を受けて、それをこなす為に社員に無理を強いている場合があります。
「顔を立てる」「面子が潰れる」「うちの若いもん」と言った言葉が上司の口から出るようなら要注意です。
更に、人員集めで「〇〇に出てくれんか?」等と研修会参加のお願いをされたら、考えた方が良いかもしれません。
一回二回出たら、芋づる式に頼まれる事が出てきます。
仕事とプライベートは分けて考えるべきであり、「患者さんの為」「会社の為」に自分自身が犠牲になる必要はありません。
「その日はちょっと・・・。」「予定が入っています。」とかわすのが手です。自分の時間は自分だけのものです。
店舗差が大きい
ある程度は仕方ない所ですが、店舗と店舗で業務内容や量が著しく違うチェーン薬局があります。
処方箋内容の差は仕方ないとして、設備投資に差があったり、レセコンや発注システムが店によってバラバラだったりする会社は、経営のマネジメントが出来ていない場合が多いです。
この場合、我慢して働くという選択が多くなりがちですが、流石に他の店舗との差が大きすぎる場合は上司に相談した方が良いでしょう。
設備投資を怠っている
一つ前の見出しと少し被りますが、必要な設備投資をしていない薬局は考えものです。
たまに見かけるのは、薬袋や紙類印刷のプリンターの保守契約をしていない例。少しの経費をケチって、後で痛い目を見ます。
こういうのもマネジメントの問題になります。
人が少ない(すぐに辞めていく)
よく「薬剤師募集」と立て看板を立てている所等は、大体危ないです。いつも募集=いつも人手不足と言えます。
また、店舗間で「誰が辞めた。」等の話はよく聞くと思います。その頻度が多い程、人が居つかないブラック職場と言えます。
激務
最近は、介護施設への薬の配達等も増えてきました。このような仕事に関わるとよく解るのですが、施設から無理難題を吹っ掛けられる事が多いです。
例えば、処方がFAXされて「今日中に作ってすぐに持ってこい」や、夜中の十二時に電話があり、「薬の事で解らない事があるのですが」「飲ませ間違いがありまして」等の問い合わせがされる等があります。
その他にも、単純に処方箋枚数が多い、処方内容が重たい等、その仕事内容が酷くキツイという例もありますので、ご自身の体調と相談し、無理のない範囲での業務内容かどうか吟味する必要があります。
給料が安い
給料と責任の重さが釣り合ってない場合が多いです。薬剤師は、なる為のコストに対してその給与が安すぎます。
アメリカの薬剤師は、年収一千三百万円だそうです。日本の薬剤師がいかに買いたたかれているかが解ります。
特に、病院薬剤師は給与が全体的に見ると低い印象です。
いくらやりがいがあっても、かけたコスト、命を守るという責任とは釣り合っていないと思うのは私だけでしょうか?
薬局・ドラッグストアでも、業務内容と給与のバランスが崩れ始めています。
薬局は在宅の調剤等で負担増、ドラッグストアは登録販売者の登場で給与圧縮。本当に何とかしたいです。
もし、ご自身の給与と職責が合ってないのであれば、ワークライフバランスを見直す事をお勧めします。
ブラック職場だと判断した時、どうすれば良いか。
上の見出しで、ブラック職場の特徴についてお話しました。次は、ご自身の薬局がそれに当てはまると判断された場合の対処法について、ご紹介します。
大体の場合に置いて、今からご紹介する中に対処法があります。ご参考頂ければ幸いです。
我慢する
一番良くない対処法ですが、現実問題として、この選択をする場合が多くなるかと思います。
この場合は、自分に対するダメージをどうやって減らすか、回復させるか、という事が大事になってきます。
しかし、この対処法は知らず知らずのうちに体調を蝕んでいる事が多く、危険な選択とも言えます。
自分の中で、この状態を越えたら別の手を打つ、といった感じでデッドラインを設定して、それ以上、我慢するという選択をしないようにしておく事が大切です。
労働環境の改善を試みる
これは、職場の上司や仲間と相談しながら行う必要があります。間違っても、スタンドプレイで自分だけで行わないようにしましょう。
ワークライフバランスを変えてみる
仕事の比率を下げるのも手です。自分の仕事を終えたら、残らずにサッと帰ってプライベートの時間を充実させるのも良いでしょう。
問題は、その手が取れる状態に職場があるかどうかです。
定時が来ても「お前帰るのか?」と言う雰囲気を職場が出していたら、中々帰れないと思います。
そのような場合は、家の事情を無理矢理作って、予め了承を得ておくと帰りやすいですのでお勧めです。
異動願いを出す
これは、上司に話をしないといけませんが、今すぐに出来るかというと、そうでない場合の方が多いです。
上手く別店舗に異動出来れば良いですが、出来ない場合は我慢するか、他の方法を取る必要があります。
また、上司によっては、なだめすかされて、結局は今のまま、という事にも成り兼ねません。
会社は、人事に関しては変化を嫌いますので、そのような前提で対処する必要があります。
転職する
最終手段になります。
職場のブラック度が改善の度合いを越えていたり、自分自身のケアではどうしようもない場合に選択肢に入ります。
ですが、家族の了解が取れれば根本解決になります。薬剤師はまだ需要が足りていませんので、この判断は有りです。
お読み頂きありがとうございます。
以上です。少しでも参考になれば幸いです。以下より、他の記事が検索できますので、宜しければご活用下さい。
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