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薬剤師研修シールのネット販売のニュースを見た。頑張って休日も勉強会行って、休みも無いのに・・・泣きたい。これからどうすれば良いんだろう?
このような疑問にお答えします。
「Pharmacist Income」のユウです。薬剤師として長年薬局で働いています。地方の薬剤師会で、ある委員会の委員をしていた経験もあります。
2019年3月1日夕方、「薬剤師研修シールがネットで転売されている。」というニュースを見ました。本当に酷いです。
私たち現場の人間は、朝から晩まで働いて、休みの日も研修会に出て勉強をしています。それなのに・・・この報道は残念で仕方ありません。
薬剤師に対する信頼性が一段と下がってしまいましたが、「それに対してどうすれば良いのか?」を考えてみました。
答えは「信頼を回復する。」しかありません。辛い状況ですが、一緒に頑張りましょう。
この記事は、以下の構成になっています。
薬剤師の研修認定の信頼性を損なった
シールはシートで販売されていた
無意味な研修には出ずに、意味のある勉強をしよう
本当の顧客志向が大事
信頼回復の為に一歩一歩前に進むしかない
今回の一件で、薬剤師に対するバッシングは一段と酷くなります。調剤報酬も一段と下がる可能性があります。
ですが、周りの状況がどうあろうと、私たちは目の前の患者さんに対して全身全霊で頑張るしかありません。
その為に、出来る事を一つ一つ行う事が大切です。それでは、よろしくお願い致します。
薬剤師の研修認定の信頼性を損なった
ニュースを見た時は、本当に「開いた口が塞がらない」状態でした。私たち現場の薬剤師は、毎日を必死になって頑張っています。
調剤で毎日残業して夜遅くに帰り、休日は家族を放って研修会や勉強会に参加しています。
「どれだけ頑張っても報われないのか・・・。」と、心からガックリしてしまいました。
これは、我々薬剤師だけではなく、日本全国の国民に対する裏切りになります。かかりつけ薬剤師制度でお金が支払われている訳ですので、国から税金が使われている訳です。
薬剤師界隈の反応を見ていると「このニュースはミスリードを誘う。」「調剤報酬を削りたい某団体が裏に居るのではないか。」という事が言われていますが、事は単純ではありません。
以前、不正な医薬品まがいのものが流通した事がありましたが、それと同じ位大事(おおごと)です。
シールはシートで販売されていた
ニュースでは、研修シールはシートで出ていました。はっきり言って、これは通常のルートでの入手は考えにくいです。
研修は、一日で数単位が限界です。
学会に一日参加しても3~4単位ですので、ここまでまとまってシートであるという事が不自然です(私がシートで見たのは、このニュースが初めて)。
一般の薬剤師は、ここまで大量のシールを目にする機会すらありません(追記:思った通り薬剤師会内部の仕業のようです。情けないの一言。)。
無意味な研修には出ずに、意味のある勉強をしよう
以前から、私は薬剤師研修について疑問を持っていました。それは、内容の薄い研修会にシールが配布されているからです。
例えば、「何かの認定事業があった場合に認定授与式に出た。」これでも研修シールが配布されます。
研修シールが配布されるかどうかは運営側の判断になる訳です。認定授与式に出たから一点、というのは、薬剤師個人としては勉強になったのでしょうか?
認定授与式だけですと規定の時間が足りませんので、付け足しで簡単な研修がありますが、人集めの為に研修シールが使われている様に思いました。
正直、そのような事よりも、個人でやりたい勉強をした方がよっぽど為になると思います。
例えば、お金や経済に対する研修会はありませんが、薬剤師として生きていく為には必須です。
また、自分の業務に関する分野の勉強等もしたいでしょう。人集めの為に研修シールを用いているのは、時間泥棒としか言えません。
それを感じてからは、私は認定薬剤師に必要な研修ギリギリの単位だけ取って、後は実務で役に立つ勉強をしています。
実際の患者さんを目の前にして、役に立つのは自分で勉強した事だったりします。もし良い研修会があれば、それに出ればいいだけですよね。
本当の顧客志向が大事
厚生労働省や大学、薬剤師会の考える「患者さん」ではなく、実際の患者さんに対する「顧客志向」が大事です。
こう思うのは、ずっと「信頼される薬剤師にならないといけない」と長年ずっと言われているからです。
ですが、はっきり言って、どんどん状況は悪化していますよね。とすると、方向性が間違っている可能性が出てくる訳です。
自分自身で体感する「顧客志向」と、建前の「顧客志向」では内容が全然違います。
周りから聞こえる「顧客志向」ではなく、目の前の患者さんに合わせた本物の「顧客志向」を目指す事が大事です。
それには、患者さんを「見る」事がその第一歩になります。
例えば、薬歴の「A:他覚所見」が薬剤師は薄いです。医師のAを見ると、本当に記載量が多いです。これは、薬剤師側から見た患者情報が少ない事を表します。
顔が赤い、声が小さい、目を泳がせる、呼吸が浅い等、色々と所見は取れるはずです。
処方せんやレセコン、本だけを見ずに、患者さん個人をもっと見る事が大事です。そこから本当の顧客志向が始まります。
信頼回復の為に一歩一歩前に進むしかない
今回の一件は、本当に残念で仕方がありません。色々と言われても仕方ないと思っています。
ですが、ここからが始まりです。失った信頼を取り戻せるよう、私たち薬剤師個人が頑張らないといけません。
いばらの道ですが、一歩一歩、前に向いて進みましょう。
お読み頂きありがとうございます。
以上です。少しでも参考になれば幸いです。以下より、他の漢方記事が検索できますので、宜しければご活用下さい。
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